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「試練を喜びなさい」

「2 わたしの兄弟たち、いろいろな試練に出会うときは、この上ない喜びと思いなさい。3 信仰が試されることで忍耐が生じると、あなたがたは知っています。4 あくまでも忍耐しなさい。そうすれば、完全で申し分なく、何一つ欠けたところのない人になります。」

   大工イエスの兄弟が書いた手紙が新約聖書の中に二つ残っています。それはユダの手紙とヤコブの手紙であるが、このヤコブの手紙はキリストの十字架や復活や罪よりの救いについて高調されていません。ところが気づくことはイエスが最初ガリラヤ湖畔でされた『山上の垂訓』との類似点です。それを繰り返して、彼自身の体験によって裏付けているのです。

   宗教改革者マルティン・ルターは、この手紙をあまり価値のないものと考え、『藁の書』と呼んで何度も正典から外そうとしました。その理由はルターが唱えた「信仰のみ」という考え方の中心をなすパウロの思想を批判するだけの文書と考えたためであったと思われます。しかし、イエスの教えと近い事も見逃せません。

 

 

 

1 試練

    ヤコブの手紙の特徴に試練論があります。「わたしの兄弟たちよ、いろいろな試練に出会うときは、この上ない喜びと思いなさい」(1章2節)と告げます。ヤコブは飽くまで試練に打ち勝って、切り抜けよ、打ち勝つ意志を持って耐え忍び扉を打ち開く勇気を持てと言います。当たって砕ける覚悟を持たなければ何事も成し得るものではありません。

  ナポレオンは、11月の寒さにアルプスを越えねばならなかった。家来の呟きに答えて「何が不可能だ、私の辞書にはそんな言葉はない。字引から取り除けてしまえ!」と言った。この意気込みがなければなりません。

    ヤコブは、初めはイエスを信じておらず、狂人扱いにしていました(マルコ3章21節)。信用せず馬鹿にしていましたが、だんだん信用しだし、最後にはエルサレム教会の弟子たちの中堅どころとなったのです。そして兄のイエスそっくりになっていった。その後、マタイ福音書5~7章に見られる『山上の垂訓』の神の王国の道徳に感化されていった。そこには道徳標準の転倒(価値の転換)が見られます。イエスは、貧しい者は幸いだとか、殺すな、姦淫するな、偽るな、それから暴行するな、といった戒めが加えられ、施しや、祈り、断食、財産、生活の不安の問題について語り、人に対する批評、要求について書いています。その繰り返しをヤコブは書いたと言って差し支えありません。

   そして祈るならば与えられないことはないと言い出したのです。「得られないのは、願い求めないから」(ヤコブ4章2節)と言います。ヤコブの信仰はあきらめずに祈るなら解決するというものです。ですからどんな境遇にあって、全能の神(エルシャダイ)を信じて可能となることを信じよと言うのです。良く失敗しては環境が悪かった、境遇を問題にする人がいます。家が貧しかった、両親がわからぬことを言う、学校にも行けなかった、自然災害で困難に遭遇した、そんな境遇にあってもヤコブはその試練・境遇を楽しみなさい、喜べ、と言うのです。

 

2 境遇

 

    ヤコブは1章9~10節で「貧しい兄弟は、自分が高められていることを誇りに思いなさい。また富んでいる者は、自分が低くされることを誇りに思いなさい」と言います。肉体的にも経済的にも貧しい信徒であっても、霊的身分、つまり高められている身分(神の子とされている等)であることを「誇り」と思いなさい、それは霊的富に匹敵するものですよ、と言います。これは富んでいる者も同じで、自分が低くされる、屈辱を受けることがあっても、それを誇りに思いなさいと言います。神よりも財力に頼るうぬぼれも砕かれる事があるなら、それを救われる機会であり誇ることです、と言うのです。

 

 

 適用 

     ヤコブは試練と境遇(身分)の関係を語りながら、それに「耐え忍ぶ人は幸いです」(1章12節)と言い、「命の冠をいただく」と言います。ヤコブの試練論はイエスの精神でした。いかなる難局でも打破する精神です。それでも打破できなければ祈るのです。ヤコブ書5章の最後でこう言います、「あなたがたの中で苦しんでいる人は、祈りなさい。喜んでいる人は賛美の歌をうたいなさい。・・・信仰に基づく祈りは、病人を救い、主がその人を起き上がらせてくださいます・・・正しい人の祈りは、大きな力があり、効果をもたらします」と言います。ヤコブの手紙は、表にイエスを現してはいませんが、下に流れているのは脈々としたイエスの精神です。私たちは試練に打ち勝ち、口先だけに生活をせず、イエスの精神を以って、神の国を地上に建てるために励まなければなりません。。

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